世界各地の鉱物について

パープライト 紫石・紫鉱Purpurite ナミビア産
燐酸塩鉱物
色:不透明紫 金属光沢
色要因:マンガン
硬度:4~4.5
産地:ナミビア、ウサコス、Sandamap山
類似石:スギライト、スティヒライト
マンガンに起因する深い紫が特徴の燐酸塩鉱物です。
日本では紫が昔から高貴な色とされていましたので、日本で産出していたなら国の重要鉱物に名を連ねていたかもしれません。 スギライトに概観が類似し、同じくマンガンによる紫を示す鉱物であるために混同されることがあります。また、スティヒライトという蛇紋岩の一種の稀少鉱物も深い紫が似ています。 しかしこれらは組成がまったく違うために区別が必要です。 もうひとつ注意することは、マンガンより鉄を含む割合が多くなるとヘテロス石という別の燐酸塩鉱物になります。 ナミビア産のヘテロス石を酸により紫にすることがよくあるそうです。 この場合 成分分析をすると鉄分よりマンガン分が少ないという結果が出まして、成分的にはパープライトではなくヘテロス石だということになります。 着色要因として鉄分を多く含むとだいたいの石は暗い色調になります。 つまり、鉄分が多いのに鮮やかな紫にはならないと思われるので割ってみると紫なのは表面だけで内部は黒味が強いということが多々あるそうです


ドロマイト 苦灰石 Dolomite
炭酸塩鉱物
硬度:3.5~4
注意:酸に溶けやすい、硬度、衝撃
産地:世界中。コバルトドロマイトはコンゴ共和国(旧ザイール)、シャバカッパーベルトのカカンダ鉱山
カルシウムとマグネシウムを多く含む鉱物で、石灰岩の一種です。 太古に珊瑚などのカルシウムが降り積もって石灰岩となり、その後 海水によりCaがMgに置き換わったものだと言われています。 コンゴに産出するコバルトドロマイトは鮮やかなピンクで人気があります。 名前の知名度はないですがサプリメントに使われたり、セメントやフラックスに使われたりと生活の中でも多々役に立っているようです。

 

プラゼム・クォーツ Green quartz
酸化鉱物
色:緑 不~半透明
硬度:7
アピール:緑泥石入り以外は稀産、独特の色と形と存在感
プラゼムとはギリシア語で緑という意味のプラーシノが変化したもの。 結晶先端は特徴的な筆を束ねたような形。 緑色は水晶自体の色ではなく、ギリシア産の場合は内包されているアクティノライト(緑閃石)による色です。 アクティノライトは角閃石の一種でネフライトとは仲間になります。 緑水晶に内包されている鉱物は地域によって異なり、ヒマラヤ産は緑泥石、ロシア産はヘデンベルグ輝石、マダガスカル産はエピドートです。 ギリシア・ロシア産は先端が筆のような形になっています。 これは複数のポイントが集まってできたということを表しています。結晶時に何があってそうなったのか、興味深い石です。

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