水琴鈴の基礎知識、その意味について理解しよう

水琴鈴のルーツは水琴窟にあり

神社などを訪問すると、大きな鈴が取り付けられています。この鈴のことを水琴鈴といいます。水琴鈴には幸運を呼び込むという意味合いがあるといわれています。この鈴にはルーツがあり、それが水琴窟と呼ばれるものです。水琴窟とは日本庭園の装飾の一つの手法で、手水鉢の近くに穴を掘って、地下に空洞を作ります。そこに水滴を落下させると、地下でその音が反響するような仕組みになっています。この音が清らかで美しいということで、古くから重宝されてきました。特に江戸時代の庭園には一種定番の設備として導入されていました。そして明治時代でピークを迎えますが、そこから徐々に廃れていきました。戦争が激化したという背景もあり、戦後にはほとんど使われなくなった技法です。しかし、1980年代ごろから徐々にメディアなどで取り上げられるようになって、今では知名度も回復基調にあります。 水琴鈴はこの水琴窟に近い音色を出せるという意味でよく使われるようになりました。神社などで初詣などの際に鳴らすことができます。その他にも近年では手軽に所有できるようなコンパクトサイズのものも販売されています。ストラップ式になっていて、携帯電話やカバンなどに手軽に取り付けられるようなタイプが人気です。これを身の回りに付けることで、鈴の清らかな音色をいつでも聞ける、気分がリラックスできるということから、購入する人も増えています。また見た目がかわいらしくおしゃれアイテムとして取り入れる女性も多いです。

鈴には邪気を浄化するという意味合いもある

水琴鈴に代表されるように、神社には鈴が置いてあります。もちろんこれは偶然の一致ではなく、きちんとした意味があります。鈴は神様をお招きするための合図として昔から利用されてきました。お正月などに神社に行くと、巫女さんが鈴を鳴らして舞台の上で踊っている光景を見たことがある方もいるでしょう。これは神楽鈴といいます。この鈴を鳴らして舞を踊ることによって、結界を張る意味合いがあるといわれています。周辺の邪気を祓い清めて、神様にとって居心地の良い空間を作る目的があります。神様がそこに降臨すれば、上機嫌になり、人々の平和を守るなど私たちの願いをかなえてくれると言い伝えられています。 水琴鈴に限らず鈴は非常に澄んだ音を出します。このため、昔から神様の御霊を呼び寄せる力があると考えられてきました。このいわれが、いろいろな形で今でもなお信じられているわけです。このため、鈴を持ち歩いている人もいますし、お守りに鈴の付いているタイプもたくさん見られます。このように鈴を持ち歩くことによって、神様のご加護を受けられると考えられています。 特に水琴鈴は鈴の中でもきれいな音を奏でてくれます。なぜなら水琴鈴の内側にはたくさんの溝が設けられているからです。鈴を揺らすことによって、球が溝にこすれるような形になり、きれいな音が出る仕組みです。また通常の鈴と比較して、柔らかな音色をしています。神様のご加護が期待できるほかにも、きれいな音色を耳にすることでリラックスできる、気持ちが落ち着くというヒーリング効果も期待できます。

風水学的に見た鈴の持つ意味合いとは何か

日本では、古来水琴鈴に代表されるような鈴には、神様をお招きする意味があると考えられてきました。このような考え方は、何も日本国内に限りません。実は海外でも鈴には不思議なパワーがあると考えられています。日本でもかなり普及して知名度が高くなっている風水学でも鈴について言及しています。風水学で見た鈴の意味は、魔除けや厄除けの効果があるというものです。鈴を鳴らすと高音が出ます。この高い音色には強い波動があり、邪気を飛ばす効果があると風水では考えています。このため、人々を穏やかな気持ちにしてくれるといわれています。 現代社会はストレス不可避の世界といってもいいでしょう。仕事や人間関係、家族の問題などたくさんのイライラする要素があります。そこで水琴鈴のようなアイテムを持ち歩き、きれいな鈴の音を聞くことによって、このようなイライラを軽減する役割が期待できます。また普通うるさい音を近くで立てられれば、いら立ちはさらに増すでしょう。しかし水琴鈴の音色に関しては、多少鳴ったくらいではイライラすることは感じられなくなるでしょう。音色そのものがやさしいため、心が落ち着くことの方が多いです。鈴の元々持っている魔除けや厄除けの意味によって、いやな気持ちを一掃してくれる効果も期待できます。最近気分が沈みがちだったり、ネガティブな思考に陥りがちだったりする方は、心の奥で澱のようなものがたまっているかもしれません。水琴鈴の音色を聞くことによって、気持ちが浄化される可能性は十分あります。癒やしを求めているのであれば、水琴鈴を日常生活の中で活用してみるのがおすすめです。
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